<日本語論文>
ー観光地の魅力度評価ー室谷正裕(1998)
国内観光の停滞が懸念されている中で観光地自体の魅力を高めていくことの必要性が指摘されている。この研究は、不可決の前提となる観光地魅力の現状についての客観的な評価手法を開発しようとするものである。そのため,内外の評価事例のレヴューや観光に対する志向のトレンド分析等を行った上で、評価の構造を①賦存資源②活動メニュー③宿泊施設④空間快適性の4つの大項目と資源性、多様性等10の小項目からなる階層構造として体系化した。
次に同モデルを用いて全国の主要観光地の魅力度評価を行い、各観光地間のポジショニングと魅力の特徴を明らかにするとともに、観光地のタイプ別の分析、海外の観光地との比較等を通じ、景観対策など面的・空間的整備の必要性等今後の魅力ある観光地づくりについていくつか提言を行っている。
<英語論文>
ーRethinking authenticity in tourism experienceー(1999)
この論文は、観光体験における真正性の意味を概念的に明らかにすることを目的としています。客観主義、構成主義、ポストモダニズムの3つのアプローチについて説明し、オブジェクトに関連する信頼性の限界も明らかにします。ツアー対象のオブジェクトが本物であるかどうかに関係なく、存在の信憑性は観光の代替ソースであることが示唆されています。この概念はさらに、個人内と個人間という2つの異なる側面に分類されます。これは、実存的真正性がより多様な観光体験を説明できるため、観光における真正性追求モデルの説明力を強化するのに役立ちます。
<書籍>
ーバリと観光開発ー伊沢友美(2017)
スハルト以後のレフォルマシ(改革)は、「神々の島」にどのような影響を与えたのか。インドネシアのバリ州を事例として民主化・地方分権化以降の観光開発の特徴および地域社会の変容を明らかにしている。
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