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執筆者の写真Chilex

4月書籍【子どもの生き方】

中村桂子(2018)『「ふつうのおんなの子」のちから 子どもの本から学んだこと』集英社


<要約>

児童文学から「ふつうのおんなの子」という生きかたを取りだし、その視点から見えてくる世界と可能性について語ります。いつの時代も社会が問題点を抱え、ふつうの人がふつうに生きることができにくく、暮らしやすい世の中になってほしい。筆者は「日常の中で接するものやことをよく見て、自分の言葉で考え、納得しながらふつうに暮らす」という生きかたをしてきた。本を読んだり、考えたりするのは好きだが、難しい抽象は苦手で、身近で小さなところに楽しみを探してきました。 

 ふつうのおんなの子とは、、、?よりよい社会になるには、、、?


<感想>

 現代社会は評価で判断することが多く、もちろんそういうことは大事だが、評価を求めて頑張るだけでは苦しいです。「ひとりひとりが毎日の暮らしを大切にし、幸せな社会を作るという基本があって、そのうえで、ときにはがんばりましょうにしたいものです。」という言葉に共感しました。この本に紹介されていたのですが、ゴリラの世界は勝つことを意識せず、負けない構えになる、相手を押しのけるのではなく、対等になるという考え方、人間にもそのような考えを持つことが大切だと感じました。競争することも時には必要ですが、その競争の仕方・考え方を考え直してみるときなのかもしれませんね。

 この本に載っている児童文学を読んでから、読むことをおすすめします。児童文学の内容のまとめはありますが、しっかり読んでからの方がより理解し、共感を持てると思います。また久しぶりに児童文学を読むのもおもしろそうですね。子どもの頃の視点から今の自分の視点で読むと、新たな発見が見つかると思います。

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