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【12月 日本語論文】大人と一緒の食事が子どもの食意識・食態度・食知識に及ぼす影響

佐々尚美、加藤佐千子、田中宏子、貴田康乃「大人と一緒の食事が子どもの食意識・食態度・食知識に及ぼす影響」(2003)日本家庭科教育学会誌 vol.46(3), pp.226-233.



<要約>

近年の私たちの食生活をみると、家族員の生活スタイルが個別化したことで、子どもたちの 孤食・個食の習慣が増えてきた。NHKと足立らは1981年に小学校5年生を対象に 「子どもたちの食生態調査 」を行い、その結果、子どもたちの「ひとり食べ」が全国的に広がっており、孤食が子どもたちの健康や食生活の満足度に影響を及ぼしている、と報告している。 足立らは 1991 年 と 1999 年にも小学校 5 、6 年生を対象に同様な調査を実施し、孤食傾向は進んでおり、さらに子ども自身が孤食を望む傾向にあるという実態を明らかにした。また、食事中におけるコミュニケーションの成立が子どもの人格形成や精神面の発達に極めて重要であるとし、子ども期の積極的な食事行動がその後の性格形成に好ましい 影響を及ぼしていることを明らかにするなど、子ども期の共食による性格への影響を報告している。従って、食事中の人とのふれあいは子どもの発達に大きく影響を及ぼすと考える。本研究は共食の中でも大人と一緒の食事が子どもの食意識・食態度・食知識に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、小学校 5・6年生を対象として実態調査を行った。本研究は共食の中でも大人と一緒の食事が子どもの食意識・食態度・食知識に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、小学校5・6年生を対象として実態調査を行った。結果、子どもだけより大人と一緒に食事をする子どもの方が、食意識・食態度・食知識によい影響を及ぼしていることが明らかになった。


<感想>

子どもの孤食には非常に関心があり、かつ孤食と関係のある子ども食堂に触れる機会があったため、「大人と一緒の食事が子どもの食意識・食態度・食知識に及ぼす影響」という題の論文に惹かれた。書かれた年次が古めであることも選定した理由の1つだ。子どもの孤食は2000年代以降の問題と思い込んでいたため、それより以前に調査が行われていることに少し驚いた。と同時に、世間で問題視されるのが遅かった可能性が高いと思った。子どもたちが直面している問題はなかなか世間には伝わらない。ヤングケアラー問題もそのうちの1つだと思う。本研究の調査結果より、衣食住の食はただ物を口に運んで、体に栄養を送るだけの時間ではないことを再認識した。ご飯は1人より誰かと食べることで食の時間が楽しくなり、味もなぜか美味しく感じる。子どものときに正しい食意識・食態度・食知識を学び得ることは、これから人生を送る上で、とても大切だと考える。そのため、子ども食堂のような場は本当に必要で、私たちも子どもたちの食にアプローチした活動ができればと思う。









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