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【12月書籍】アクティブラーニングとしてのPBLと探求的な学習
溝上慎一・成田秀夫(2016)
「アクティブラーニングとしてのPBL学習と探求的な学習」
アクティブラーニングシリーズ2
【要約】
この本は、アクティブラーニングという広い概念の中からPBL学習を取り上げ、曖昧なアクティブラーニングについて定義づけと実際の事例を結びつけながら、解説を行っている。PBL学習とはProject Based LearningやProblem Based Learningと言われており、前者はプロジェクト学習、後者は問題解決学習と呼ばれている。ぞれぞれのPBLの歴史から導入までの流れ・背景を丁寧に概説したあと、具体的にどのように授業設計をすればよいのかまでが書かれている。
【感想】
私たちが今年度執筆した論文:「アクティブラーニングによる授業形態の差が中学生の進路決定自己効力感に与える影響~差の差分析を用いた実証介入実験~」の介入実験を2021年の7月に行ったのですが、そのときに行ったPBLが上記にある「問題解決学習」にあたりました。アクティブラーニングと一言でカタカナで表記はされるもののそれがどのように文脈で用いられ、どのように定義をしていけばよいのかを明確に示してくれた本でした。もちろん私たちの活動においてプロジェクト学習を行うのは少し難易度が高くて現実的ではありません。ですが、問題解決学習であれば今後もどんどん発展させていけるのではないかと思います。実際の分析結果も「PBL学習を行えば進路決定自己効力感が向上する」という結果になりました。この分析結果を自分たちの活動に回帰させてこれからも精進して参りたいと思います。
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