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【8月日本語論文】大学生の進路選択自己効力感と学習との関連―社会的スキルの媒介効果に着目して―」

藤澤広美, & 原口恭彦. (2019). 大学生の進路選択自己効力感と学習との関連―社会的スキルの媒介効果に着目して―. キャリア教育研究, 37(2), 23-34.


【要約】

 この論文は、西日本のある私立大学の文系学生1~4年生を対象に進路決定自己効力感の向上要因について実証的に分析を行った。分析の結果、学習意欲と主体的学習が大学生の進路決定自己効力感に正に有意になることが明らかになった。ここでは、進路決定自己効力感に与える要因を次の経路を伝っていくと考えられている。進路決定自己効力感には「社会的スキル」を媒介として影響することを示している(添付の資料を参照されたい)。社会的スキルというのは、論文においては「対人関係を円滑にはこぶために役立つスキル」と定義されており、現代においての「コミュニケーション能力」と呼んでもいい。

【感想】

 今回の日本語論文は私たち子ども班論文の参考になると考えています。進路決定自己効力感がどのような要因で培われるんのか、日常のさまざまな学びの中で形成されるということが分かったとても興味深い研究でした。また進路決定自己効力感にはアクティブラーニングが直接影響を与えると仮説立てていましたが、この論文を踏まえて、多くの先行研究で示されている「アクティブラーニング→学習意欲」という観点から柔軟に考え直してもいいのかもしれないと思います。そしてその学習意欲と進路決定自己効力感との関係性について2段階的に分析することが大きな学びとなりました。ただ、この論文は就職活動などの大学生の進路について深く語られており、中学生における進路決定自己効力感への言及がなかったため、今回は統計的学びが特に大きな意味を持ちました。


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