2019年 10月 参考文献
更新日:2020年9月2日
・藤田勝ら (2003) 「活発な自主防災活動と日常的な地域活動の関連性に関する研究」 『都市計画論文集』 38, 19-24.
1995年の阪神・淡路大震災における多大な被害は、震災以前の利便性、快適性を追求してきたまちづくりの脆弱性を明らかにすると同時に、いかに安全・安心して暮らせるかという「安全・安心のまちづくり」の重要性を再認識させた。
本稿では、自主防災活動と日常的な地域活動の関連性から、活発な活動をしている組織の特徴を明らかにし、こうした組織づくりに必要とな る住民の役割や行政の役割、支援の方法などを明らかにすることを目的としている。流れとして、自主防災活動に対する行政の認識や支援の状況を把握した上、活発な活動をしている組織についてヒアリングを行った。これにより活発な組織の特徴を表すと思われる項目を抽出し、これらの成果をふまえ、秋田市を事例として、市内全町内会を対象としたアンケー ト調査を実施した。これより得られたデータを用いて、自主防災活動と地域コミュニティの活性化について、防災活動や防災意識の関係を把握する。
訓練など活発な自主防災活動を行っている組織の特徴と日々の活動などを調査結果から、①組織間交流会の開催、②より効果的なリーダー養成、 ③組織の運営や活動に役立つ的確な情報提供、④町内会再編等の行政施策の検討と実施、などが自主防災活動活性化の方策として有効であると述べられた。楽しみながら参加できる、施策行う
・Yoon, D. K., Kang, J. E., & Brody, S. D. (2016). “A measurement of community disaster resilience in Korea” Journal of Environmental Planning and Management, 59(3), 436-460.
自然災害からの復興は、コミュニティーの災害への耐性の許容力が重要であるという認識が高まっている。災害への復興力の構築は減災活動の一つの目標とされる。本稿では韓国の各コミュニティの災害復興力を検証する。韓国では、自然災害により、410億ドル相当の被害と、1万人の死者を超す被害がこの50年に生じた。そこで2015年までに、災害の損失を抑えるため、The Hyogo Framework for Action(HFA)を行動することが求められていた。各コミュニティの復興力向上を実現するために、3つのゴールを定めた。①防災計画の統合と準備、②地域ごとでの、復興力向上の準備、③緊急事態のリスク低減への取り組み、の3つを掲げた。
そして本稿では、人間の観点、社会、経済、環境などの側面を独自の指標を用いて、復興力を測る。調査は229自治体のデータとGeographic Information System(GIS)を使用し分析した。災害復興力の指標は災害による損失の関係から導出した。災害に対するコミュニティの回復力の程度は社会、経済、環境などが災害対策に寄与し、減災に影響するとされた。
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