2020年 9月 参考文献
更新日:2020年10月12日
【日本語論文】
北川 悠一、佐野 将、田中 孝治、堀 雅洋
「行動選択フローとハザードマップの連携による水害・土砂災害時の避難行動選択支援アプリの開発と評価」
『研究報告情報システムと社会環境(IS)』2020-IS-151巻,4号,p1 – 8,2020-02-21
近年,集中豪雨等の大雨に伴う水害および土砂災害による人的被害が全国で発生している.災害時の避難行動選択を支援する紙媒体の行動選択フローでは,ハザードマップアプリを適宜表示・参照しながら災害時に想定される災害状況を確認する必要がある.しかし,ハザードマップアプリに表示されている浸水想定区域の浸水深を正しく読み取ることが難しかったため,適切な避難行動を選択できなかった.本研究では,所在地に応じた避難行動の選択を支援するために,行動選択フローで入力した災害の種類に対して,想定される災害状況をハザードマップアプリから自動で取得し,行動選択フローに反映する仕組みを実現した避難行動選択支援アプリを作成した.作成したアプリの有用性を,避難行動選択および避難先特定の正確さの観点から検証するためにユーザ評価を行った.その結果,避難行動選択支援アプリでは,避難行動選択および避難先特定いずれにおいても 9 割以上の正答率が確認された.
【英語論文】
Localizing Disaster Risk Reduction
Lilybeth Matunhay & Jonel Milan & Cecilio Paqueo,
International Journal of Social Sciences, International Institute of Social and Economic Sciences, vol. 8(1), pages 31-42, March.
災害が発生しやすい地域に住む人々の間で、自分たちが直面している切迫したリスクと、それが発生したときにどのように対応すべきかという意識を高めることは、地域の人々の自信を高め、逆境に直面したときに行動できるようにするために、さまざまな手段を用いて行うことができる。また、これにより、災害の影響に対処するための地域コミュニティの参加を促進することが可能となる。本稿では、フィリピンのコンポステラ・ヴァッレ州コンポステラ・サンミゲルのバランガイ災害リスク軽減管理委員会(BDRRMC)の2015年のプログラム実施におけるパフォーマンスのレベルを測定することによって上記の影響を分析している。その結果、BDRRMC の災害リスク軽減管理計画の実施には、地元職員や地域住民の継続的な努力により、高いレベルの成果があったことが明らかになった。このような「災害への備え」の文化は、DRRM計画の実施における定期的かつ厳格なモニタリングを通じて継続され、災害への備えのための緊急時の計画や対策に関する取り組みを開始することが推奨される。
【書籍】
ゲンロン0 観光客の哲学
東浩紀
2017年 株式会社ゲンロン
本書では哲学者である東浩紀氏が観光に対して新しい切り口で哲学を語る夢にあふれた内容だった。村人、旅人、観光客という三分法に始まり、人間が豊かにいきていくためには、特定の共同体にのみ属する「村人」でもなく、どの共同体にも属さない「旅人」でもなく、基本的には特定の共同体に属しつつ、ときおり別の共同体も訪れる「観光客」的なありかたが大切であることを提案した『弱いつながり』から飛躍し、観光を通して新しい社会思想を開拓しようとしている。そして、観光とチェルノブイリ原発事故を繋げ、負の遺産を将来的な人類の活躍に向けたものにする可能性をみている。
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