宮嶋淳. (2020). 国際協力ボランティアに関する二項対立についての考察~ テキストマイニングによる学生感覚の分析~. 人間福祉学会誌, 19(2), 9-16.
要約
視聴覚教材を用いて、学生が国際協力ボランティアに関する「共感」感覚に焦点を当て、今後の教育のあり方について検討している。提示した視聴覚教材は、学生たちに教材提供機関の意図を的確に伝え、訴えかけ、理解されるものであることが分かった。また、学生たちのボランティア感覚を向上させるきっかけとなった。テクストマイニングの結果、国際協力ボランティアに関する学生の共感感覚が「ボランティア=善、変化、成長、生き様、役立ちの継続」を軸としていた。
感想
「共感」に着目したのが興味深かった。登場人物が2名現れ、1人は国際協力を成長と考える人。1人は善を大切にしている人であった。それらの人物に対する共感によってコロナ禍における国際協力を目指す人を募集するきっかけになり得ると感じた。
内容とは少し逸れるが、国境を越えて体験した良い経験は、悪い体験を昇華させ、人々とのコミュニケーションやつながりを媒介として、善い記憶として長く保持されるという内容は興味深かった。良い記憶+ギャップ体験=長期記憶の強化 という流れを重層化させることにより持続可能な学生ボランティア団体に寄与することを知った。現在はコロナによって渡航が不透明だが、渡航解禁となれば、かなり重要だと感じた。
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