top of page
検索
執筆者の写真JASNIDS JASID

8月 日本語論文

更新日:2021年8月26日

牟田 博光(2003)「構造的評価に基づく総合的国際協力の試み」


要約

国際協力において、成果を重視する姿勢が強くなっている。その成果も、プロジェクトのアウトプットよりも、それが社会の変化にもたらすアウトカムの方が重要視されるようになった。そこで、効果的な協力を行うためには、成果が上がるようにプロジェクトを設計す ることがまず重要となってくる。十分な調査を行い、構造的な評価によって成果を上げるのに必要な要素間の関連を把握し、それらの要素を適切に組み込んだ総合的なプロジェクトが必要である。このような考え方で行われた1999-2000年に実施された(Regional Educational Development and Improvement Project: REDIP)がある。教員研修や学校補助金事業は総 合 効果が高かったものの 、単価も高い。費用と効果を見比べれば 、一般にどの教育事業が秀でているか言い難く、また必要な教育事業は個々の学校によって異なっていた。そこで基 本的教育事業は共通とし、それに加え、個々の学校のニーズに基づく多様な協力を行うこ ととした。


感想

国際協力の試みとして教育の問題が明らかになっていた。国によってニーズは違えど学校のニーズを知る必要がある。成果を挙げ,資源の効率的な利用を実証することが,国民の支持を得て,安定した国際協力を継続させる唯一の道である。国際協力で重要なことは、決められたプロジェクトを粛々 と実施する事ではない。重要 なのはまず、成果が上がるようにプロジェクトを設計することであ ると思い、現状の活動を見直すことから始めようと思う。


閲覧数:2回0件のコメント

最新記事

すべて表示

7月 日本語論文

国際協力における「緩い」よそ者の役割 -インドネシア・コミュニティ学習活動センターに対する学生のボランティア活動を事例に- 藤山一郎 【要約】 この論文は、国際協力分野の学生ボランティアをボランティア・ツーリズムの一つとして位置づけ、ゲストとホスト・コミュニティ相互の変化と...

6月日本語論文

ボランティアツーリズムのオンライン化は 誰を資するのか: コロナ禍における海外ボランティアから問う「フィールド」の含意 間中光 藤山一郎 【要約】 新型コロナウイルスの拡大とそれに伴う移動制限を受け、観光業者の中には移動を伴わないオンラインツアーを企画する動きがみられる。フ...

6月書籍

未来を変える目標 SDGsアイデアブック (著)Think the Earth 【要約】 本書は、SDGsをわかりやすく、楽しく知ってもらうために、インフォグラフィックや写真、漫画などを使い、17個の目標の説明や優れたアイデアに焦点を当てた世界の活動34事例を紹介。また、環...

Comments


bottom of page