Hisao Sekine(2016)Volunteer Disappointment and Outcome of Activities-Regional Perspective of Japan Overseas Cooperation Volunteers (JOCV)-
要約
青年海外協力隊(JOCV)は、世界各国に派遣され、地域の方々と協力して専門知識や研修を行ってる。目的国は、多くの場合、独自の価値観や習慣を維持しようとする伝統的な社会として特徴的だ。このような作業を行う際、ボランティアは地域の価値観や習慣が地域のコミュニティメンバーによってどのように実践されているかを理解し、地域の社会文化的特徴に基づいて望ましい「成果」について話し合う必要がある。これは、JOCVの活動と実際の地域の状況の両方の理解を促進し、協同組合活動と派遣地域の特定の社会文化的文脈との間の相互作用の結果として現れた地域の現実を提示している。さらに、それは社会文化的観点から協力活動の成果を評価する必要性を示唆している。この研究は、私が1987年から人類学的研究を行っている太平洋諸島地域に焦点を当てており、太平洋諸島の地域的特徴には、非産業的要素が顕著である自給自足経済、および豊富で大切な対人関係が含まれる。しかし、地元の人々は、島の人々や、野心に欠け、働きたくなく、改善したくない人々として分類でき、ボランティアの大多数は、現実に失望したが、しばらくするとそれを理解するようになる。ボランティアは、地元の人々と「溶け合い」、交流するボランティアとしての自分のイメージを理想化することで、期待と現実の間のこれらの相反する感情を解決しようとすると共に、仲介者としてのこの地位を受け入れ、ボランティアが地域の特徴を内面化し、活動を「自分たちのもの」にすることを可能にする。この研究は、態度が日本の労働倫理や価値観とは大きく異なる場合、評価は、各社会、職場、生活空間で発生するボランティアと地元の人々の間の独特の相互作用に焦点を当てるべきであることを示している。
感想
ボランティア活動の代表の1つと言える、青年海外協力隊。その彼らを例に、現地人との交流とその反応を示している。論文の中でも示される「溶け合い」地元の人との一体感が生まれるまでの過程がわかりやすく示されている。
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