外山 滋比古. (1993). 心と心をつなぐ話し方. PHP研究所.
ことばは単なる口と舌の技術ではなく,心を話しているのだということを学んだ.さらに加えて筆者は「そのことばによって心自体が成長し,人間としての円熟を約束する」と述べていた.つまり,いかに話すこと自体がうまくても,貧しい心からは本当に優れた言葉は生まれないということだ.また筆者は逆のベクトルも考えられる,と述べている.それは,発する言葉によって心も変わるということだ.例えば,悪い言葉を使っていると,心も荒れてくるというようなことでる.言語と精神が密接に関係し合っているということだ.もう一つ例をあげると,ピグマリオン効果だ.ピグマリオン効果とは,「願えば叶う」と言ったニュアンスで,褒めていれば本当にその褒めたようにあんるということだ.逆にバカ,ダメ,というようなことばは人間の才能を殺してしまう恐ろしい力を持っている.
会話においてインブリーディングということが重要になってくる.これは新しい考えを生み出すために,また学問上でも大事な考え方だと思う.多種多様な人との会話を通し,自分の知らいなかったことと,知っていることの組み合わせで世界は大きく広がる可能性がある.その実態型が私たちの活動であるJASでの体験であると,私は考える.
私たちが当たり前に使うことばには,目に見えない大きな力を持っているということを忘れてはならないと思った.
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