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  • moribito16

『マダガスカル アイアイのすむ島』

著: 島泰三 (2006) 草思社より


要旨

「おさるさんだよ~♪」でおなじみのアイアイは、マダガスカルに住む珍しいサルだ。

驚くほどたくさんの種類のサルの仲間がいるマダガスカルにおいても、似た仲間がおらず、コウモリの耳、リスの前歯、針金の指を持ったサルがアイアイである。

動物学的にみても、謎の多い生き物だ。


本書はアイアイの繁殖に貢献した日本人の記録である。


彼は、行政の制度による制約やこちらの思うように働いてくれない現地のスタッフに苦悩しながらも、アイアイの繁殖を成功させるため、地道に活動していく。

そして最終的には、アイアイを通じて、マダガスカルの動物園と日本の上野動物園との間で友好動物園宣言による友好関係の強化に努めたのであった。


感想

失われそうになっている種を守り、種の多様性を維持することは、今を生きる我々に課された大きな課題である。

私たち個人ではそれほど大きな行動はできないかもしれないが、各々がそれを意識することで事態は少なからず良い方向へ向かうだろうと、この本は改めて思わせてくれた。


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