【要約】
本書では、まず筆者の湿原との出会いについて述べられている。その後、世界各国の湿原の現状について、自然の資質や水質の点から言及している。また、湿原が消滅することによる地球環境への影響なども学べる。そもそも湿原とは、地下水位が高い環境に成立した植物のまとまりであり、湿原は泥炭の上に成立しやすいものである。この、泥炭とは、水分や気象条件により、植物が分解せずに堆積したもので、湿原と泥炭の関係性や、泥炭地で死体が発見されるということについて、生贄説など仮説を立てて論じられている。
【感想】
Moribitoは、兵庫県三田市皿池湿原にて活動をしているが、それがきっかけでこの本を選んだ。これまで湿原にて活動はしてきたが、その成り立ちなどはまだまだ勉強不足の点があった。特に、海外の湿原についてはいくつか興味深い記述があった。例えば、東ヨーロッパのベラルーシにある、泥炭発電所だ。これは、泥炭をブロック状にして燃料にしているもので、植物質のものが燃料となっている。このように、日本ではあまり見られない湿原の活用方法があり、面白かった。私たちが活動をしている湿原に隠された可能性を、本書を通して学ぶことが出来た。
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