Rosa, C. D., Profice, C. C., & Collado, S. Nature experiences and adults’ self-reported pro-environmental behaviors: the role of connectedness to nature and childhood nature experiences.
【要旨】
幼少期の自然体験が環境配慮的な行動に与える影響を、ブラジルを事例に調査している。ここでは、幼少期に自然との触れ合いをどの程度行ったかという質問をしている。自然との触れ合いとは、自然を訪れたり、砂浜でスポーツをしたりすること、泳ぐこと、キャンプなどが挙げられる。幼少期の自然との触れ合いが、成長した後のレクリエーションとしての自然のとの触れ合に繋がり、それが環境配慮的な行動や考えに影響を与えるとしている。結果としては、検証モデルとなっていたすべてが有意であり、幼少期により多くの自然との触れ合いを持った方が、環境配慮的な行動を行うことが示されている。
【感想】
幼少期の経験が今の行動に与える影響が大きいことは、自分自身の経験からも共感できる部分が大きい。自然との関わりがあったからこそ、Moribitoの活動をしようと決意したし、やはり居心地の良い場所だなと感じる。また本研究では、先進国ではなく途上国を対象にしており、ブラジルにおいても先進国と同様の結果が見られたことは大変興味深かった。環境配慮的な行動や意思というものは、日本における高度経済成長期などを振り返ると、ある程度経済発展をした段階で国民に芽生えてくるものだと思い込んでいたが、現在では異なることが分かった。
Comments