【要旨】
本書では、自然環境の保全や観光・レクリエーション利用などに関わる社会調査について、その手法や実施プロセス、留意点などが示されている。実際に自然環境での社会調査の指南書は、あまり多くない。そういったことに課題意識を持ち本書は執筆されている。また、具体的な研究につても言及し、その問題点なども指摘されている。社会調査で良く扱われる満足度の問題点として、個別の施設やサービス、体験に不満があったとしても、自身が参加したという行動を正当化するために、全体としての満足度を過大評価してしまうことなどが挙げられていた。このように、研究やイベント設計において大切なことが学べる。
【感想】
Nature to Futureでもアンケート調査などを実施予定である。そこでは、イベントの効果や参加者の方々の率直なご意見を知りたいと思っている。しかし、細かなところまで配慮をし、設計をしていかなければ、貴重なデータも意味のないものになってしまうと痛感した。また、自然環境の社会調査に焦点を当てた書籍は、これまであまり見たことが無かったので、大変勉強になった。
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