【要約】
マインドフルネスの指導が、都市での自然体験における気分を向上させる可能性を実証的に検証する。参加者を20分間の屋外でのガイド付き散策と屋内での散策に無作為に振り分ける。結果としては、屋外を散策した者は、屋内の者に比べて、自然との繋がりが向上した。また、気分も向上したとの結果が出た。マインドフルネスは、自然に対するネガティブな感情を負に有意にしたが、ポジティブな感情は正に有意にはならなかった。
【感想】
自然の中にいることで、気分が向上することが実証されていること興味を持った。直感的に自然の中にいると落ち着くという感覚はあるが、それが論文として執筆されているとは思わなかった。また、新規性としてマインドフルネスに着目しているのが本稿の特徴だと思う。その一方で、マインドフルネスの知識と関係性が見えなかったりした点は、少し残念に感じた。この結果では、被験者の思い込みが関係してしまうのではないだろうか。マインドフルネスには心を落ち着かせる目的があるため、それによってネガティブな感情(攻撃性)が減少したのだろうかと感じる。経済学論文を執筆する立場として、生かせることを考えた時、本稿においては心理学的な指標を用いているが、ここを経済学的な指標に代替するなどが思い浮かんだ。
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