【要旨】
本書では、著者がこれまで出会ってきた動物たちから学んだことについて書かれている。章ごとにその動物とのエピソードが紹介されている。犬や豚などからタランチュラやミズダコなど多種多様な動物たちが登場する。
ある時、仔豚を引き取ることとなった。その仔豚を「クリストファー」と名付け、大切な家族としてともに暮らしており、著者は無条件の愛情をクリストファーに抱いていた。その一方で、著者の両親は著者に対してそんな愛情を抱いていなかった。親の意思とは違う選択をしながら人生を歩んでいく著者を、両親は受け入れてくれなかった。クリストファーと著者の関係は、正反対なことだらけである。身体の違い(豚と人間)や性格の違いなど挙げだしたらキリがない。しかし、彼らはともに暮らし、お互いが歩み寄り何の問題もなく生活をしていた。そんなクリストファーから、著者は「愛するということ」を学んだという。
このように、動物とのエピソードを紹介しながら私たちの生き方を見つめ直し、「良い生き物」になるきっかけになる書籍である。
【感想】
素敵な表紙が目に入って、本書を選んだ。「良い生き物」とは何のことかよく分からず読み進めていく中で、人間が失ってしまった純粋な気持ちを取り戻してくれるような気分になった。淡々と過ぎていく日常は、輝きに満ちていたものでどこへ行っても、何を見ても、誰と出会っても楽しさや驚きに満ちていたはずだった。そんな気持ちを思い出すことができる。
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