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【4月書籍】 里山資本主義 藻谷浩介

【要約】

里山資本主義という、ある地域から流出してしまうお金を減らし、その地域内での流通を増やそうとする経済モデルのことである。この経済モデルについて、国内外の様々な事例をもとに解説がなされている。若者の地元へのUターンなどを単に促すだけではなく、都市部で生活しているとどうしても忘れてしまいがちな、「すぐそばにある資源の価値を再確認し、それを活かして生活していく」そんな素晴らしい価値観を再起させてくれる。

【感想】

本書を読み、豊かな生活とは何かを考えさせられた。まだ、大学生であるため社会に出て働いた経験のない私は、豊かな生活とは、家族を持ち、お金を稼ぎ、生きていくことだと考えていた。しかし、社会に出ても鬱になり地元へ帰ってきてしまう若者が多いことから、そんな豊かな生活への希望も感じられないのだろうと思ってしまった。不便でも豊かさを感じることのできる生活はある。高層木造建築の耐久性が認められ、世界各地で使われた例から指摘されていたように、「思い込み」は可能性を狭めてしまうことが分かった。豊かな生活という点においても、私がそうであったように、この思い込みをしてしまっている人が多いと思う。自然は世界中どこを探しても、全く同じ環境は無い。私たちの環境保全活動においても、その土地に合った形を追求しなければならない。これはMoribitoの活動にとどまらず、様々な活動において必要とされる。本書を通して、斜陽産業や過疎地域の可能性を感じることができた。



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