野津隆志, 門間由記子, & 宮城大学. (2014). 東日本大震災支援のための学生ボランティア活動の課題: 宮城大と兵庫県立大の事例より. 商大論集, 66(1), 41-52.
(日本語論文 7月分)
【概要】
2011年3月の東日本大震災が起こったのち、全国の大学ではボランティア団体が発足した
。しかし、学生のみの運営では、組織化しても方向性を決める段階等で行き詰まり、継続
が難しいことも多い。関西の大学でも、10団体以上が発足したが、3年後の2014年ではほ
とんどの団体が休止状態にある。学生によるボランティア団体にとって継続することが困
難な課題とされている。ここでは団体発足時の課題、そして発足から3年後の2014年の課
題を挙げている。団体発足時は、想いがあっても行動に繋げる手段やツテがないこと、外
部団体との連絡調整が難しいこと、そして予算確保という課題がある。発足後数年たつと
、メンバーとのミッション共有が困難であること、活動時間を確保することが困難である
こと、そして遠隔地同士の相互交流が困難であることが挙げられている。これらの課題に
対し、学生団体が所属する大学では、授業と連動したボランティア活動や、ボランティア
センターを設置する等して対応している。
【感想】
震災ボランティア団体と、国際協力団体とは内容が異なる部分もあると思うが、抱える課
題は同じであり、種類を問わず学生団体が直面する課題を再認識できた。TSUNAGARU
PARTY、TSUNAGARINGは、各団体の活動内容やミッションについてメンバーが見つめ
なおすことが可能なイベントでる。各団体の活動の潤滑油となるイベントとなれるように
、私自身も尽力したい。団体発足数年後の課題として挙げられていた「遠隔地同士の相互
交流が困難」というものは、今まさにコロナの影響を受けて、どの学生団体も直面してい
る課題である。学園祭がオンラインになり、思うように自身の団体で出展することが出来
なかったり、団体同士の交流イベントも中止になる等の課題がある。withコロナ時代の学
生団体の在り方、そして各団体の活動目的を明確化すること、モチベーションを上げる等
取り組まなければならないことは多いと感じる。
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