世界人口の約8割が開発途上国と言われ、約15%は1日1,25米ドルで生活をしている。世界最高水準の保健指標を誇る日本とアフリカの間には(5歳未満の死亡率や妊産婦死亡率を比較すると)100倍以上格差がある。日本で暮らしているとその実感のないまま生活を送る。
さらに途上国内の格差も深刻である。障害者と非障害者との格差である。障害者の8割以上は貧困ライン以下で生活を送る。
その中で日本がなすべきこととは?それは3つある。
①日本が掲げてきた「人間の安全保障」(人間存在の中核的価値である命と生活と尊厳を守ること)の理念を生かした協力をこれまで以上に重視し継続していくこと。様々な専門性を連携させる形で実践すべき。
②開発の過程で、すべての人がそこに参加し、かつ、すべての人々がその恩恵を享受できるような開発を促進すること。障害者えお含む社会的に困難な状況に置かれた人々が開発の過程に参加し、貢献し、かつ利益を享受することが重要。慈善事業ではないすべての人が協働する社会の実現。
③日本は、日本自体の開発過程や途上国に対するこれまでの協力における成功と失敗の経験からの学びを最大限に生かし、それを、個々の事業活動に反映させるのみならずそれらのエッセンスが、世界の公共財として活用されるようにこれまで以上に努力をするべきである。それらの成果を小さな成功物語にせず、プロセスや方法論を含め、世界の人々に共有し、世界が学び合うべきである。より多くの人を巻き込んだムーブメントとなるよう協力を追求すべきである。
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