田戸岡好香, 石井国雄, and 樋口収. "ボランティア学習が学生の社会意識に及ぼす影響." 長野県短期大学紀要 72 (2017): 77-86.
ボランティアには、活動の性格として無償性や自主性などの特徴が挙げられる。
しかし、教育課程の中でのボランティア経験は意味がないものではないという点に驚いた。すなわち、ボランティア経験があるほど、学生の関心領域が多かったのだ。
教育課程におけるボランティア活動の実践は、必ずしもその後の活動を増加させるわけではないが、取り組んだ学生の援助意識を高める効果はあると考えられる。
確かに、ボランティア活動を体験ではなく経験をすることで、自身がそれを通じて関わった方や考えを具体的に想像できる。
ボランティアというものに触れる機会があることによって、関心が深まったり新たな見方が生まれたりすると感じた。
しかし、逆の視点から見ると、ボランティア経験が豊富な人ほど対象者を守るべき人であると考えてしまう。
そのため、ステレオタイプな考え方が消えないという意見もあるのだ。
ボランティア活動はその中でも、興味のある分野で活動を経験することが重要であるといわれていた。
どちらの方向に進むとしても、関心がある人たちに対するきっかけづくりが重要であると考える。
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